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【さくら色clover】(32)
業務連絡。更新ラッシュ始まります。



久しぶりなのはさんのターン


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(32)



「え……。フェイトちゃん結婚するの?」
 アリサとすずかが話しているところに現れたなのはは聞こえてきた単語に驚いた。
「話は最後まで聞きなさい。フェイトに婚約の話が出てたのよ」
「なに、それ」
 そんな話聞いてないというような顔になっているなのはにすずかはすかさずフォローをいれる。
「私もさっき初めて聞いたの。フェイトちゃんのことだから誰にも相談してなかったんじゃないかな?」
「そうなのよ。あの子、断るつもりなのに中々断らなくて」
「アリサちゃんはどうして知ってるの?」
 なのはの的確なつっこみにアリサは言葉をつまらせる。
 そういえば最近アリサ自身がフェイトと一緒にいることが増えていたから忘れかけていたけれど、彼女のことになるとちょっと面倒くさい親友が近くにいた。
「私が知ったのも偶然よ」
「それ、いつ頃の話?」
 迫るような勢いで質問をしてくるなのはにアリサは少しだけ距離を取る。
 事が落ち着いたらフェイト本人から何かしら話があると思うので、アリサから話せることはほとんどない。だけど事情を何も知らないなのはは次々と質問をぶつけてこようとする。そんな彼女を落ち着かせると、アリサは深いため息をついた。
 質問を諦めたなのはは今はフェイトにメールを送ろうか否かと悩み始めている。その横で、すずかはなのはの様子を微笑ましく思っているのか、黙って見守っている。
 そんな2人を見て妙な疲労感に襲われたアリサは再び深いため息をついた。



 どこから話すべきなのか。何を話すべきなのか。
 フェイトはなのはを目の前にして悩んでいた。
 最近は5人で過ごす時間が多く、その後はそのまま別れることがほとんどだったために、なのはと2人だけで会うことは少なくなっていた。
 はやてには学校で空いた時間に事情を話し、心配をかけてしまっていたことへの謝罪とお礼を伝えた。アリサは事情を知っているし、恐らくすずかもアリサからそれとなく話を聞いているのだろう。
 なのはも心配してたから――とフェイトの元にアリサからメールがきたのが数日前のこと。
 スカリエッティ家との婚約の話は他言するような出来事ではない。そう思っていたフェイトだったが、成り行きとはいえいつも一緒にいる5人の中でなのはだけが何も知らないことになっていた。アリサはそのことを気にしてわざわざメールをくれたのだろう。
「あのね、フェイトちゃん。アリサちゃんから聞いちゃったんだけど」
 言いづらそうに話を切り出したなのはに、フェイトは婚約の話があったことを伝えた。
 皆に心配をかけるほど気にしていたつもりはなかったけれど、どうやら本人が思っている以上に顔に出ていたようだ。話を聞き終わったなのはが何か言いたそうな顔をしているのを見て、フェイトは今になってそのことに気がついた。
 だけど、それも全て終わった話である。
「もう大丈夫だから」
 ごめんね、心配かけて。そう言ったフェイトになのはは少しだけ困ったように笑った。
「フェイトちゃんの大丈夫は信用できないよね」
「そうかな?」
「話してくれるようになっただけでも私は嬉しいけど、困ったり悩んだりしてる時に相談してくれるともっと嬉しいかな」
 なのはの言葉にフェイトはただごめんということしかできなかった。





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